21日(日)16:00~
ギャラリートーク
香山マリエ&後藤洋明
「雑居房から天井桟敷へ」
前回は多数のご来場誠にありがたく、さらに多くのご支援賜りましてありがとうございました。
アノ時も暑かった、今年はさらに暑いでしょう。団扇・扇子をご持参ください。冷えたドリンクもお忘れなく。
さて今回は私のコレクション(絵・書・立体・古本・ガラクタ・その他)に加え、呼び掛けに応えてくれた奇人に珍友、稀人(マレビト)、暇人の出品を予定しております。
どんな出会いが起こるのか私自身がワクワク。
さらに、間もなく生誕100年を迎える「気まぐれ美術館」の創設者、洲之内徹さんの珍しい資料?(非売)も用意してお待ちしております。
ところで皆さま、3月11日(金)のアノ時何処で何をなさって居られましたか・・・私は勤め先の倉庫の中で積み重ねた洗剤の箱の山々が次第に傾きゆっくりと崩れ落ちる様を見ておりました・・・・そしてある画家の名前を思い出していたのです。
記憶の中から蘇った画家の名は「モンス・デシデリオ」、17世紀のイタリアの画家だそうです。「崩壊の画家」「大異変の画家」「世界の終わりの画家」とも異名を持つ謎の大井画家のことは渋澤龍彦の『幻想の画廊から』で知っておりましたが・・・不思議ですね、普段はまず思い出すことの無い画家の名前であります。
その日は早めに仕事を切り上げ帰宅しました。
幸にも住まいには異常なく、ヤレヤレと我が部屋(雑居房)に一歩踏み込むと足裏に異物が・・・古本の山々が崩れ落ち、その上に載せていた立体作品(木片木っ端の建屋の模型?)が砕け散っておりましたのジャ・・あな恐ろしヤ。
あえて傾きと歪みを加えて作っていた小屋の模型が古本の山と共に・・・嗚呼ナントイウ・・・・
煙たなびく建屋の行方 瓦礫の丘の破船の上じゃ
海図無くした船長と 櫂を流した船頭が
今日も朝から忙しい
あふれる汚水を汲み出すは ひしゃげたバケツに底抜け柄杓
汚れ甲板洗うにも デッキブラシの柄が取れた
嗚呼、何処へ行くのか亜細亜の破船
・・ ・・・ ・・・ ・・・・
・・・・・・・
後藤洋明(梅野記念絵画館 友の会幹事)