‘94年9月 パリに降り立った。セーヌ川沿い、煤けた国鉄ソーホー群が異様にそびえていた。追われるように、初めての国外、その後、居はモンマルトルに―。パリ時代のゴッホの部屋、ピカソの洗濯船、ユトリロのラパン・アジル等々、そしてルノワール、ダリもいた街。1月震災、西宮のアトリエは全壊、臨時帰国、そして再びパリへ。10ヶ月の激動、垣間見たフランス社会、異邦人達の街、芸術の香り。そして、命を得たモンパリ…。
高野卯港(たかのうこう)
画家。
1948年12月、鹿児島市生まれ。
高校で当時教員だった画家和気史郎氏に絵のてほどきを受け、画家を志す。
大阪市立美術研究所で油絵を本格的に学ぶ。
1986年 個展(現代画廊)
1988年 個展(海文堂ギャラリー)
1994年~1995年 パリへ遊学
以後、海文堂ギャラリー、ギャラリー島田、茶屋町画廊などで個展。
2008年6月 個展(ギャラリー島田30周年記念)
2008年10月2日 慢性白血病のため逝去。
画集
「高野卯港スケッチ帖」(2009年発行)
「高野卯港画文帖 夢の道」(2010年発行)