私は90年代初頭からエアーブラシによる吹き付けで形があるようで無いようなイメージを描いてきました。空間の奥行きや陰影を感じさせる表現をしていますが、それは元にある具体的な図像を曖昧にしているのではなく、特定の具体的なイメージは私の中にはありません。具体的な形を否定しているのではありませんが、そういったものを借りずに生成される空間と光のようなものに興味があるのです。近年は描いて行く画面との対話の中で作品が生まれて行く傾向が強く、小作品ではボールペンを主に使った線によるドローイングも試みています。
徳永雅之
徳永 雅之
1960 長崎県佐世保市生まれ
1985 東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻卒業
1987 東京芸術大学大学院美術研究科(修士課程)壁画専攻修了
<主な個展>
1991 かねこ・あーとG1 (東京)
1993 ギャラリーQ (東京)・かねこ・あーとギャラリー (東京)
1994 ギャラリーなつか (東京)・かねこ・あーとギャラリー 「新世代への視点‘94」(東京)
1996 ギャラリーEL.POETA (埼玉)
1997 かねこ・あーとギャラリー(東京)
1998 ギャラリー日鉱「SEQUENCE」(東京)
2000 かねこ・あーと2 「memory」(東京)
2001 ギャラリーEL.POETA「MONOCHROME WORKS」(埼玉)
2002 かねこ・あーとギャラリー(東京)
2003 かねこ・あーとギャラリー(東京)
2004 庭園ギャラリー櫻守(埼玉)
2007 ギャラリーEL.POETA(埼玉)
2008 GALLERY APA(名古屋)
2010 ギャラリーEL.POETA(埼玉)
2011 ギャラリー健「The Scene of Light」(埼玉)
<主なグループ展>
1993 「Visible Riddle'93」/ギャラリーQ(東京)
1995 「やわらかく 重く」 /埼玉県立近代美術館 (埼玉)/リーフギャラリー、オハイオ(95-96)
1996 「VOCA展'96」/上野の森美術館(東京)
1998 「曖昧なる境界?影像としてのアート」 / O美術館(東京)
1999 「新世代の軌跡」/かねこ・あーと2(東京)
2001 「光とその表現展」/練馬区立美術館(東京)
2003 「2003両洋の眼展」/松坂屋美術館(名古屋)他(?2004)
2004 「2004両洋の眼展」/松坂屋美術館(名古屋)他
「色の博物誌・黄 地の力§空の光」/目黒区美術館
「山本秀明・徳永雅之展」/かねこ・あーと2(東京)
2005 「2005両洋の眼展」日本橋三越本店(東京)他
2008 「さくらさくら展」庭園ギャラリー櫻守(さいたま)
「PVAF」(スコットランド)
2009 「MY Interaction 2009 大久保宏美 徳永雅之」Shonandai My Gallery (東京)
「二つの扉」展 徳永雅之 馬場健太郎 Galleryエル・ポエタ/庭園ギャラリー櫻守(さいたま)
「Uボートが出会った4人の作家たち」 アートギャラリー・CORSO(コルソ) (東京)
2011 「えんぴつの宴」Art Labo.深川いっぷく(東京)
<所蔵、その他>
2000 特別養護老人ホーム「さくら」エントランスホール壁画制作(東京)
2001 エンターテインメントクルーズ船 「ROYAL WING」(神奈川)
2004 日本サムスン株式会社(プライベートコレクション)(東京)
2008 パークハイアット上海
<参考文献>
(展覧会カタログ・パンフレット・他)
・「新世代への視点’94ー10画廊からの発言」(徳永雅之展・かねこ・あーとギャラリー) カタログ(作家コメント)
・「やわらかく 重く.現代日本美術の場と空間」(埼玉県立近代美術館)カタログ(インタビュー「五つの質問」)
・「VOCA展ユ96:現代美術の展望ム新しい平面の作家たち」(上野の森美術館)カタログ(前山裕二)(徳永雅之)
・「徳永雅之展ーSEQUENCEー」(ギャラリー日鉱)パンフレット(作家コメント)(前山裕二「曖昧である事」)
・「曖昧なる境界?影像としてのアート」( O美術館)カタログ(天野一夫「影像的」)(徳永雅之 コメント/アンケート)
・「光とその表現展」(練馬区立美術館)カタログ(横山勝彦「『光』とその表現?現代美術における光の問題」
・「色の博物誌・黄 地の力&空の光」(目黒区美術館)カタログ(降旗千賀子「黄色の話」)
・「Tayutau テルミンの小品と光の絵画」(石川健次「それは、生命、輝き、清浄とともに」
(定期刊行物・他)
・矢内みどり「徳永雅之・かねこ・あーとギャラリー」BT(美術手帳) No.683 1994年2月〈Review・TOKYO〉
・森司 「徳永雅之・かねこ・あーとギャラリー」BT(美術手帳)No.738 1997年3月〈Review・TOKYO〉
・三田晴夫「すぐれて映像的な新作『徳永雅之展』」毎日新聞1998年1月29日夕刊〈美術〉
・「シャープにボケた徳永雅之」芸術新潮 1998年3月〈STARDUST〉
・「(インタービュー)徳永雅之さん 魔術的瞬間和紙作品にも」南日本新聞(鹿児島)1998年3月20日〈うえーぶ98〉
・稲垣直子「『ピンボケ風絵画』台頭 映像時代の感覚投影 新しいリアリズム予感」日本経済新聞1998年10月31日